使わなくなった分析機器を処分するとき、業者に支払う費用だけで判断していませんか。廃棄には、社内の事務作業や搬出に伴う手間もかかります。一方、まだ使える機器であれば、売却によって収入を得られる可能性があります。
今回は、GC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)を例に、廃棄にかかる費用と、売却した場合の違いを見てみましょう。

廃棄処分では、産業廃棄物の処理・収集運搬費に加え、業者の選定、マニフェストの管理、搬出時の立ち会いなど、社内での対応も必要です。例えば、次の条件で費用と工数を見積もると、合計は20万4,000円になります。
項目 | 計算条件 | 金額 |
|---|---|---|
外部への支払い | 産廃処理・収集運搬費を15万円と仮定 | 150,000円 |
社内工数の評価 | 対応18時間 × 1時間あたり3,000円 | 54,000円 |
合計 | 外部費用と社内工数の評価額 | 204,000円 |
※費用は条件を置いた試算です。社内工数の5万4,000円は作業時間の評価額で、外部への支払いではありません。

処分の費用は、機器の設置場所や周辺設備によって変わります。見積もりを依頼するときは、次の作業が必要か、その費用が含まれているかも確認しましょう。
特殊な搬出:エレベーターが使えない場所からの搬出、クレーンでの吊り下げ、クリーンルームからの搬出など。
配管・ダクトの工事:ガス配管の切り離し、排気ダクトの撤去・閉塞など。
データの消去:接続PC内の分析データの消去や、必要に応じた記録媒体の破壊・証明書の発行など。
環境・安全への対応:対象となる周辺機器のフロン回収や、有害物質の洗浄・除去など。
これらの作業は、売却する場合にも必要になることがあります。廃棄と売却を比べるときは、買取価格だけでなく、搬出や付帯作業を含めた費用まで確認することが大切です。

廃棄では費用がかかる機器でも、中古機器としての需要があれば、売却できる可能性があります。2024年には、当社でアジレント製GC-MSを145万円で買い取った事例があります。
この買取価格と、先ほどの廃棄費用の試算20万4,000円を比較すると、費用と社内工数の負担を含む差は165万4,000円になります。
外部への支払いだけで比べても、廃棄に15万円を支払う場合と、売却で145万円を受け取る場合では、160万円の差です。処分方法を検討する価値のある違いではないでしょうか。
実際の買取価格は、機種や年式、動作状態、付属品などによって異なります。最終的には、それぞれの見積もりと社内の対応工数を確認し、自社の条件で比較しましょう。
※廃棄は仮定による試算、買取は上記の事例価格を使った比較例です。売却側の搬出費や対応工数などは差し引いていません。
使わなくなった機器を、そのまま廃棄する。その前に、一度「売れるかどうか」を確かめてみませんか。処分にかかる費用を抑え、買取による収入を次の研究設備や運営費に充てられる可能性があります。
「特殊な搬出が必要」「古い機種でも売れるだろうか」。そんな不安がある方も、まずは輝達商事にご相談ください。搬出からデータ消去まで、煩雑な作業を含めて最適なプランをご提案いたします。
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